ニドメの共犯 ネタバレ55話【マンガMee漫画】幼少期に裏切られた薫は…

ニドメの共犯55話のネタバレ

私もあなたと同じ

何度、薫に殴られても、紫妃は説得をやめません。

幼少期に薫が受けた心の傷も、自分なら分かるからと伝え続けるのでした。

核心に触れられて、薫の手が止まります。

乱暴を働いて人に言う事を聞かせても、何の解決にもならないと話す紫妃。

暴力を愛だと思い込むしかなかった薫の過去と、これからどうしなければならないのかを言葉にします。

どうか薫の心に響きますようにと願う紫妃ですが…。

痛いところを突かれた？

紫妃の発言に心を打たれたのは木下の方でした。

薫はというと、本人が一番触れられたくない部分を指摘されたからか、完全に理性を失ってしまったのです。

紫妃が訴え続ける言葉を、これ以上聞きたくないと拒絶。

攻撃の手はますます強くなり、ついには紫妃の首を絞めにかかります。

苦しみながらも、紫妃は薫への呼びかけをやめず…。

もう息が続かないと悟ったのか、薫へ最後のメッセージとして謝罪を口にしたのです。

その発言と表情が、幼い頃に見た実の母親の姿を重なる薫。

母から同様の謝罪を受けた時が、薫にとって人生最大の絶望の瞬間でした。

苦しそうに声を上げた薫は、目の前にいる紫妃を実の母親として見て悲痛な叫び声を上げます。

実の母親に関連して薫がここまで取り乱す理由は、彼の過去に原因があったのです。

母から受けた残酷な仕打ち

別荘の牢屋にて、逆さの状態で吊るされている幼き日の薫。

継母の千重子によって、彼女が「愛」と呼ぶ非人道的な扱いが繰り返し薫にふりかかっていました。

メイドは千重子を止めようとしますが、そのメイドこそが薫の産みの親。

そして、この頃には、隠れて薫に優しく接してきたメイドが自分の実の母であることに薫も気付いていました。

千重子は信頼していたメイドの裏切りと、その子供である薫の存在を恨み、メイドを試すような言葉を発します。

薫は、メイドなら自分を助けてくれると信じていました。

千重子からひどい扱いを受けた後には、必ずと言っていいほどメイドが優しくしてくれたからです。

千重子からの暴力を受け入れるしかないと思っていた薫の考えを否定し、「本物の愛」を感じさせてくれたのも彼女でした。

しかし、千重子に使用人としての本分を問われ、メイドの彼女には口答えが許されませんでした。

逆さの状態で苦しみながらメイドへの期待を持っていた薫。

ところがメイドは千重子に忠誠心を証明するため、目の前で薫を蹴り上げたのです。

何が起こったのか瞬時には理解できない薫の目に飛び込んできたのは、涙を流しながら謝る母の姿。

どうしてこんなことをするんだと問えば、「愛」が理由だとの答えが返ってきます。

それを聞いてから、薫の中の「愛」への幻想がすべて崩れていったのです。

母の姿と重なって

薫が暴力を愛と捉えるようになったのは、継母から受けた行為のほかに実の母からの裏切りに由来していました。

紫妃があの時に謝ってきた実の母にしか見えていない薫は、裏切られたショックがその身に蘇り、どこからともなく取り出したナイフを振りかざします。

ナイフの切っ先が紫妃へと向けられたその瞬間、木下が紫妃をかばうようにして間に入って…。

ニドメの共犯の漫画配信状況

ニドメの共犯55話の感想＆次回56話の考察予想

薫が暴力に走る理由が明らかになりました。

薫をいじめていた千重子もまた、「愛」や「信頼」を見失っていた様子。

薫の産みの親がメイドだとは分かっていましたが、千重子と昔から接点があったというのは初耳でした。

でも、夫とメイドに裏切られたのが辛かったのなら本人たちに怒りの矛先をぶつければ良いのに…。

薫はそこに生まれてきただけで、なにも過ちを犯していませんよね？

千重子が「愛」と名付けたただのバイオレンス、そしてメイドへの圧力と、メイドの実際の対応によって今の薫が出来上がってしまったわけです。

メイドが薫を裏切ったあの場面ですが、本当にメイドはあのようにするしかなかったのでしょうか？

回想シーンだけだったので何とも言えませんが、メイドは篝家の当主（薫の父のあたる人）と関係を持つ前から千重子を支える立場にあったと思われます。

ということは、篝家に仕えている間に当主との間に子供（薫）を身ごもって出産し、またメイドの仕事に復帰したということになるわけです。

妊娠で身軽には動けなくなる時期と産後直後はさすがに仕事を休んでいたとして、妊娠発覚後や子供を引き連れての復帰って相当やりにくいですよね。

そうまでしてメイドが篝家に縛り付けられる理由も謎です。

薫を次期当主として面倒をみるということになったのかもしれませんが、我が子が継母からあんな対応を受けていたら、子供を連れて逃げようとか思わなかったのでしょうか？

メイドの方の事情を知らないからかもしれませんが、あまりに幼少期の薫が可哀想すぎました。

紫妃の言葉によって、かなり触発されてしまった薫。

てっきり全く耳を貸さないものかと思っていたので、変化が見えたのは意外でした。

確実に薫も心の奥底では「暴力は愛ではない」と分かっているようです。

主人である薫の機嫌を損ねないようにしてきた木下ですが、それでは薫の本質を救うことにはならないと気付けたのではないでしょうか？

木下は紫妃の発言の前後で、言動に違いが見えますね。

やっと守るべきものを正しく認識したのだと思います。

まずは、篝家以外の人間をこれ以上巻き込まないこと。

そして、薫に対して今まで何も出来なかったことへの贖罪。

さらには薫が更生できるのであればそのバックアップ。

木下にはやるべきことがたくさん残っているはずです。

どうにか、みんな生きて次の道を探して欲しいと思います。

小屋に閉じ込められている朔と藤岡のことも心配ですし…。

まずは薫の暴挙をとめさせて、紫妃の安全を確保してもらいたいですね。

55話まとめ

今回は漫画『ニドメの共犯』55話の注目ポイントやネタバレ、感想をご紹介しました。

55話の内容をサクっとまとめると

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